「こだわり食楽部」の商品の中から、毎月一つだけをピックアップ。
商品をセレクトしたバイヤ−本人から、こだわりの神髄をお伝えします。
こんにちは。バイヤーの早川です。Odakyu OXでは、おいしさや品質へのこだわりはもちろん、健康・安心・安全に配慮した商品を多数揃えています。その中で今回は私が担当した「粟国の塩」をご紹介します。単に天然・自然というだけでなく、生産者の研究・工夫と誠意が込められた代表的な商品です。
小田急商事株式会社
ストア営業本部
加工食品グループ
バイヤー 早川 豊
↑粟国島の大自然に建つ小渡氏発案の立体式塩田タワー
粟国の塩の特徴の一番は、なんと言っても沖縄海塩研究所・小渡さんのこだわり。料理に欠かせない塩は健康に大きな影響力があるという考えから、身体に良く、より美味しい塩をつくるために、海水の中にある“にがり”分をいかに残すかを追求しています。その一つの答えが、この塩田タワー。タイル職人だった経験と塩への想い、そして20年以上にわたる試行錯誤の象徴です。
中には、細い枝をさげた無数の竹がぶら下がっていて、そこに粟国島のきれいな海から汲み上げた海水が上からバシャバシャと落とされます。1回に約50トン。竹を伝わり落ちてきた水を何度も循環させます。元々の海水の塩分濃度は3.5パーセント程度。それを約1週間かけ18パーセント程度にします。タワーの壁は網目状になっており風が通り抜ける仕組み。そのため風の吹き方や天気などで、この作業が3日で終わることもあれば10日かかることもあるという、まさに自然と一体のタワーです。
→那覇の北西約60kmに位置する粟国島の青く輝く海です
←目状の壁を風が通り抜け、自然と一緒に塩をつくります
↑この工程に約30時間。塩と職人さんの対話の時間です
次に、タワーでできた鹹水(かんすい:製塩の原料となる塩分の濃い水)をゆっくりと釜炊きします。そこでのポイントは、経験がつくりあげた職人の勘。釜炊きの工程で最初に結晶化するのが海水の中にある硫酸カルシウム。この成分はあまり身体に良くないとされているため、目で確認して取り除きます。また、ただ放っておくと粗く、にがりの抜けた塩が出来てしまうため、職人が交代で丁寧にかき混ぜます。ガスはつかわず薪で炊くのもこだわりの一つです。
釜炊きした塩は、まだ水分が多めで少しベタベタした状態です。その水分を抜き製品にする工程でも、小渡さんの口癖「放っておいても塩はできる。でも手間をかけ、こだわってつくらないと良い塩はできない」が活きています。一般的には遠心分離器で行うところを、ここでは3〜4日かけ脱水槽に入れて水分を抜きます。理由は遠心分離器では粒子の細かいにがり成分が飛んでいってしまうため。さらにそれを手作業でふるいにかけ、自然乾燥。袋詰めも人の手で行い、粟国の塩ができあがります。
→脱水槽。こうして手間をかけてつくることで、ミネラル豊富な塩が誕生します
←仕上げも人の手で。小さな焦げやゴミはやはり人の手でないと取り除けません
最近はにがりの健康効果などもよく聞くようになりましたが、私がこだわって来たのは、まさにそのにがりを塩の中にいかに残し馴染ませるか、という点です。塩は食卓に欠かせない調味料ですから、健康に大きな影響力を持っていると思っています。一般家庭なら1日約10〜15グラム、30円程度でしょうか。だからこそ、ちょっと高めでも良い塩をぜひ選んでください。
株式会社沖縄海塩研究所 小渡幸信(おどこうしん)
海塩ってどうやってできるの?
海水からつくる塩を海塩といいます。その製造工程を極簡単に言うと、海水の水分を蒸発させて塩分を残し、塩をつくるというものです。
海水を汲み上げます
海水の水分をどんどん蒸発させ、塩の結晶だけを残します
できあがった塩をふるいにかけ、ゴミをとります
袋詰めなどを行い、出荷します
こうした工程で各メーカーが工夫を凝らし、独自の塩をつくっています。
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